感想:僕らはそれに抵抗できない: 「依存症ビジネス」のつくられかた
まとめ
薬物のような物質への依存ではなく、「行動」への依存が問題になっています。
その行動とは、スマホ、ゲームのような想像しやすいものだけでなくランニングやトレーニングのような運動も依存の対象となります。
依存を引き起こす要因は大きく分けて6つあります。
①達成すべき目標がある
②フィードバック(反応)が返ってくる
③進歩を実感することができる
④難易度が徐々に上がっていく
⑤クリフハンガー(続きが気になる仕組み)がある
⑥社会的な相互作用がある
これらの6つの仕掛けが存在するものは依存性が高い傾向にあり、依存状態に陥ってしまうと簡単に抜け出すことが難しくなります。
そして依存状態への対策として、環境を大きく変更すること、依存行動を引き起こすものを近くに置かないこと(スマホを枕元に置かない)、そしてそもそも依存度が高いとわかっているものに手を出さないことを勧めています。
感想
生活を豊かにするはずのサービスにいつの間にか莫大な時間を奪われてしまうことがあります。
スマホの世界では特にその傾向が顕著で、ありとあらゆるサービスが画面にユーザーを釘付けにしようと仕掛けを行ってきます。僕自身1日7時間ほどもスマホを使用していた時期もありました。(ゲームはダウンロードしていないためほとんどTwitterとInstagramとYouTubeでした)
常識的に考えて1日のうち7時間もの時間を小さな画面の中で過ごすのはおかしいのですが、本当に気づかぬうちに時間は経っているものです。
それほどまでに時間を奪うにはそれなりの理由があるはずです。そしておそらく自分が特別という訳ではなさそうです。
こういった状況をよく理解するためには人間のもつ「傾向」を理解することがよいと考えました。
この本には人間がもつ「傾向」が説明されています。どういった仕掛けが危険であるのかを理解することでき、敵を知ることができます。
同じことであっても知らずにいる状態と分かっている状態では大きく異なります。
重要なことは自分でコントロールしているという感覚をもつことだと考えています。
もっと早く、スマホを手にする時に同時に読むのが最も効果的な本だと感じました。
同様なテーマである「デジタルミニマリスト」とともに何度も読み返すことで自分にとってよい行動を促すことができると確信しています。